EMURGOの児玉さんに、カルダノ(ADA)について全部聞いてきました!

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カルダノ(CARDANO)は、20152月に設立されたカルダノ財団と、同年6月に設立されたIOHK(Input Output Hong Kong)、そして2017年に設立した「エマーゴ(EMURGO)」によって運営されている、仮想通貨・ブロックチェーンプラットフォームです。

IOHKは、イーサリアムやイーサリアム・クラシックを生み出したBitSharesの共同創設者・チャールズ・ホスキンソン氏が代表を務め、現在も開発が進められています。カルダノが提供するオリジナルの仮想通貨「ADA(エイダ)」は、ホスキンソン氏が目指す「次世代ブロックチェーン」に対する期待感から、常にCoinMarketCapの時価総額ランキングで10位以内を保持する人気銘柄として知られています。

 今回は、928日に指針氏がTwitterで公言した、カルダノの運営母体の1つである「EMURGO」の代表・児玉健氏へのインタビューが実現しました!

児玉氏は、2015年に、IOHKのチャールズ・ホスキンソン氏とともにカルダノプロジェクトを立ち上げた後、2017年にエマーゴを創業した、異例の経歴の持ち主です。
今回は、カルダノプロジェクトの中心人物の一人である児玉氏に、カルダノ(CARDANO)とエイダ(ADA)について、全部聞いてみました!

カルダノのADAとは、どのようなプロジェクトなの?

指針:まずは、カルダノやADAについて詳しくない方のために、カルダノやIOHK、エマーゴの関係性について詳しくお聞きしたいです。

児玉:カルダノというのは、第3世代の暗号通貨を開発するプロジェクト名のことです。これに関わっているのが、、カルダノ財団、IOHK、そしてエマーゴ(EMURGO)なのです。

指針:カルダノ財団、IOHK、エマーゴにはそれぞれ、どのような役割があるのですか?

児玉新しい暗号通貨を一からつくることは非常に大掛かりな事業のため、役割を分担し、個別に責任を持ってやっていくために、3つの団体を設立しました。カルダノ財団を中心として、主にカルダノブロックチェーンと暗号通貨のエイダを開発するのがIOHK、そして「エイダという暗号通貨を社会に普及する役目」を担っているのが、私たちエマーゴです。

指針:ブラウザ上で動かせるウォレット「ヨロイ(Yoroi)」のリリースも、普及への一歩ということですね。
エイダ(ADA)は、すでにマーケットキャプでもトップ10常連となった、非常に知名度の高い通貨です。ただ、日本ではまだ上場していない通貨ということもあるので、改めてどのような通貨なのか教えてください。

児玉私たちは「第3世代の仮想通貨」を世に送り出すためにADAの開発を行っています。我々の代表であるチャールズ・ホスキンソンがイーサリアムの開発に関わっていたことは知られていますが、ビットコインやイーサリアムが多くの人々や団体に運用されるにつれ、さまざまな問題が浮かび上がってきました。 

指針:スケーラビリティ問題のことですね。 

児玉そうですね。現在ブロックチェーンという技術には、スケーラビリティの問題と合わせ、やはり送信速度の問題、そして通貨として最も大切なセキュリティ面、つまりプライベートキーの管理方法などの課題があります。このような問題を背景に、「ユースケース」として、しっかりと形になっているプロジェクトは現在のところ、まだありません。 

この「スケーラビリティ問題」に関しては、カルダノではブロックチェーンを3つの階層に分けることで解決を図っています。
まず、通貨としての根幹にあたる部分は、極めてセキュリティの高い「セトルメントレイヤー」で扱っています。
スマートコントラクトなどは「コンピュテーションレイヤー」で運用します。さらに、シャーディングという技術を活用しながら、データ容量の問題に取り組んでいます。 
我々が開発しているADAは、こうしたブロックチェーンにおける課題を解決した、新たな仮想通貨なのです。 

仮想通貨のバグは、人命にかかわる

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指針:ADAは、20179月に取引所に上場し、その後も常に大きな注目を集めています。2018年はどのようなことを進めてこられたのでしょうか。

児玉これまでは、ブロックチェーンの問題の洗い出しを行い、それをどのように解決していくのかを「学術的に検証していく」ことを中心に進めてきました。

指針:「学術的に検証」とは?

児玉例えばビットコインは、暗号学という学問の中で1990年代に生まれた暗号技術が使われています。しかし、この暗号技術に対しては、セキュリティ面や処理速度などの観点から、しっかりとした検証がなされてはいませんでした。カルダノでは、安全性はもちろん、持続可能性、持続性、相互運用性といった観点からも含め、しっかりと検証された暗号通貨を社会に提供したいと考えています。
そのために、我々は暗号学会と連携し、これまで検証してきた結果を論文にして発表するといった取り組みを行ってきたのです。

指針:とても慎重に開発を進めているんですね。

児玉暗号通貨の開発は、時間がかかってもしっかりと取り組むことが大切だと考えています。LINEやFacebookなどのバグは、損失を生むかもしれませんが、それが直接、人の命にかかわることはありません。一方、飛行機のシステムに発生するバグは、人の命に関わる重要な欠陥です。
通貨のシステムのバグも、人々の生活に大きな影響を与えるため、飛行機のシステム並みの注意を払う必要があるのです。
チャールズ(ホスキンソン氏)は、もともとイーサリアムの共同創設者ですが、ビットコインやICOなどに関してはコンプライアンスの問題があると考えていました。
我々は特に、このような暗号通貨に関わる技術や社会的な影響について、研究・検証を徹底的にしていかなくてはいけないと考えているのです。

ADAの開発は、これからが本番 

指針:現在、研究はどのような進捗状況なのでしょうか。 

児玉現在は、ある程度の研究結果が出てきたところです。来年からは、これらブロックチェーンの問題を解決する機能の実装に移ります。
「分散型システム」としてのブロックチェーンの大きな課題は、中心となる管理者がいなくても50年、100年と続く「持続可能性」が保てるか否かです。
そのためには、普通の通貨では銀行がやる仕事である、「取引作業に関わる報酬の設定」も大切です。
現在のブロックチェーンの多くで、マイナーに100%報酬が与えられる状況になっており、技術開発を手がけるエンジニアはボランティア、という状況が少なくありません。
そこでカルダノでは、トレジャリーシステムを作ろうとしています。これは何かというと、カルダノのトランザクション手数料の一部を将来の開発のために別のウォレットに積み立てておく仕組みです。これによって、開発者はコミュニティに対して改善案と開発費を提案し、承諾されれば開発費をトレジャリーモデルのウォレットから拠出することができます。これによって開発面の持続可能性を担保します。
さらに、イーサリアムなど他のブロックチェーンや、銀行とのコミュニケーションが取れるシステムの構築を目指しています。
例えば、カルダノのブロックチェーン上にあるADAを、イーサリアムのプラットフォーム上に送ることができるようなシステムです。こういうコミュニケーションを、既存のブロックチェーンや銀行、証券会社のシステム上でできるようなシステムを目指しています。
例えば、特定の取引のIDKYCの情報を暗号化して、ライセンスを受けた人が管理するような仕組みをつくり、マネーロンダリング対策が整えば、金融機関とのシステム連携が実現できると考えています。

指針:今後は本格的に、暗号通貨プラットフォームとしての機能が実装されていくわけですね。

児玉一般層に普及していくためには、「わかりやすさ」や「かんたんさ」が求められます。PCが普及したのも、コードの知識がないGUIが整ったことが大きな要因でしょう。ブロックチェーンも、かんたんに誰でも利用できるようなデザインや使い心地を設計する必要があると思っています。
「気づいたらブロックチェーンだった」というようなサービスが本当の理想ですね。

ブロックチェーン普及に向けて取り組んでいること 

指針:ブロックチェーンの普及のために、他に力を入れている分野はありますか? 

児玉今後、「ブロックチェーン専門のエンジニア」の育成に力を入れて行きたいと考えています。
弊社も日本にあるので、特に日本での教育に関しても力を入れていく予定です。現在、東京理科大学とハッカソンや、寄付講座を行ったり、世界でもブロックチェーンの教育を行うプロジェクトも進めており、近々リリースを出す予定です。

指針:教育分野ということですね。

児玉現時点でも、ブロックチェーンに精通したエンジニアが枯渇しているのが実状です。今後、ブロックチェーンが社会に普及していくためには、一般のエンジニアに我々の知識を提供していく必要があります。 

指針:ブロックチェーンの構築・運用には、通常のプログラムとは異なる、特殊な知識が必要なのですか? 

児玉仕組みを理解する必要はありますが、基本的には一般の技術とは変わりません。ただ、ブロックチェーンの開発となると、例えばカルダノでは、「Plutus(プルータス)」や「Solidity(ソリディティー)」といった特殊なものを使用しています。しかし現在、カルダノのスマートコントラクトを支えるシステム、IELEは『Kフレームワーク』という技術によって、様々なプログラミング言語でスマートコントラクトを書けます。
このような技術が広まっていくことで、よりエンジニアの活躍の場が増えると考えられています。

カルダノの「カスタムトークン」は、いつ実現するか? 

指針:アングラなイメージのある暗号通貨の中で、社会に向けた試みをしっかり行う団体というのは、非常に希少な存在ですね。ちなみにですが、日本への上場については……

児玉これに関しては、あまり急いではいません。すでに多くの取引所で上場しており、皆さんから多くの支持をいただいています。暗号学会に検証された通貨として開発が進み、マーケットが広がっていく中で、日本でも自ずと認められるようになってくると思います。

指針:カルダノは、イーサリアムのようにカスタムトークンを提供できるプラットフォームとなるそうですが、今後の展開について教えてください。

児玉ここで一つお伝えしたいのは、よく「イーサリアム上のICOはあるのに、カルダノ上では見かけない。人気がないのか?」なんてコメントをいただきます。それもそのはずで、カルダノのメインネットはオープン前なので、ICOプロジェクトがなくて当然なのです。にもかかわらず、期待値でトップ10の通貨であり続けています。
質問に戻りますが、カルダノでも、来年はイーサリアムのERC20トークンのような、トークンの生成ができる機能を追加します。これにより、カルダノ上でもICOSTOなどがどんどん出てくるのではないかと思います。 

指針:カルダノ初のカスタムトークンですか。非常に待ち遠しいですね!

 

ADAは、もう一度「ぶち上がる」のか? 

指針:では最後に、指針のフォロワーの方からの質問です。
「ADAに期待していいんでしょうか?」
「カルダノは、いつぶち上がりますか?」
とのことなんですが……(笑)

児玉:私の口から具体的にいうことは難しいですね(笑)
ただ言えるのは、私自身、カルダノにコミットしていますし、このプロジェクトが完成形に至るまでは、1ADA足りとも売ることはないですね。 

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指針:それは、カルダノのプロジェクトが完成形に向けてしっかりと進んでいる、ということですか。

児玉そうですね。

指針:つまり、ぶち上がっていく、と……?

児玉それは私の口からは言えないですが……(笑)
現在はメインネットのオープン前で、カルダノはこれから経済圏をつくっていくという段階です。私から言えることは、

 

「来年は今年よりも、大きな成果を上げます。期待してください‼」

 

ということですね。

 

指針:おおー、ありがとうございます! いま、きっと不安になっているホルダーの方も多いと思いますが、強いコミュニティもついていますので、みんなでがんばって行きたいところですね。
カルダノは、マーケティングにも非常に長けているのが強みだと思いますので、引き続き楽しみにしています。今回はありがとうございました!

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チャールズ・ホスキンソン氏(左)と肩を組む、児玉氏

【関連リンク】

エマーゴ(EMURGO)

IOHK(Input Output Hong Kong)

カルダノ(CARDANO)

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